新農政の実施に当たり、政府全体で決めた政策評価という新たな行政手法を、他の官庁に先駆けて採用し、六兆円余もの巨費を投じたウルグアイ・ラウンド対策の評価を手始めに行ったうえで2000年度の個別政策を、政策評価することにした。
そして2001年7月に、2000年度の各政策に関する評価結果をまとめ、発表したのである。
他の官庁に先駆けて政策評価の手法を実施したと言えば、印象を与える。
何やら、先進的な農水省というまさにその通りではあるが、実はその通りと胸を張れない事情が農水省には存在していた。
その第一は、島根県の中海干拓事業や、佐賀県の諌早湾干拓事業の中断という農政の挫折である。