ニュートン力学は否定されたり、間違っていた、となったわけではないんです。
天体の運航でも、人工衛星でも、新幹線でも、全部ニュートン力学で説明できちゃうんですよ。
ですから、たとえば分析機械の精度が上がって、今以上に超微量の成分を測れるようになるでしょう。
今は、1兆分の1くらいまでは測っている。
これがその10倍あるいは千倍でも測れるようにはなるでしょう。
しかし、1兆分の1までしか測れなかったから不十分で、そのためにある農薬の危険性を知ることができなかった、ということにはちょっとならないんじゃないですか。
1兆分の1と言ったら、地球を24周するうちのわずかですよ。
議論のための議論ならともかく、人類の学問の発展段階を考えれば、今、我々が到達している水準というのは、いろんな物質について、その危険性というか、環境や生物にどんな影響を及ぼすかが、大体のところまでは把握できるようになっていると思いますよ」