慢性毒性試験(残留農薬検査)

慢性毒性試験は、発ガン性試験とだいたい同じような方法で行うので、ラットについては、併合試験にしてもいいことになっている。

つまり、農薬摂取によって、腫瘍発生-発ガンがあるかどうかも同時に観察するわけである。

ところで、この発ガン性の観察という点で、一つのやっかいな問題がある。

対照群、つまり農薬を投与していないグループにもガンは発生するということだ。

何しろ、飼育期間は、彼らの全生涯に相当し人間でいえば60年、70年にあたるのだから、12ヵ月、16ヵ月とたつと老齢化も進む。

もちろん、試験動物の全ては、コンピュータ管理によって、温度や湿度、日照時間(人工灯だが)などが細かくコントロールされた環境下で飼育されるのだが、やはり、年には勝てない。

残留農薬検査