大阪市春日出に、1988年に完成した〇〇化学の安全性研究所は、この種の施設としては国内最高の水準の設備だ。
「施設や設備の技術革新のテンポは非常に早いので、いつまで、"最新鋭"と言っていられるか」
所長は謙そんするが、地上7階地下1階、延べ床面積2万500平方mのこの建物には、総額80億円もの(設備も含む)巨費が投じられた。
研究室、実験室の全てがコンピュータによって結ばれ、実験データなどの情報が全部、直接コンピュータに入力されるという、凄い。
実験者はまず、全身をよく消毒したうえで、実験着に着換える。
そして、クリーン廊下と呼ばれる、きれいな空気が送られている所を通って、実験室に入る。