他の作物もそうだが、収穫したお茶に農薬を残留させることは、絶対に許されない。
だから、収穫をいつにするかを十二分に計算したうえで、防除日程を決めるのだから大変なのである。
お茶農家にとっては、4月下旬から5月初句の一番茶が、収入の80%近くを占める。
しかし、二番茶、三番茶も収入になるし、茶樹を保護するためにも、一番茶の摘採が終ったら、病害虫がつかないように、早目に防除をしておきたいところだ。
しかし、近隣でまだ摘採が終っていなければ、たとえ自分の茶園であっても絶対に農薬を散布してはならないことになっている。
「いいお茶を作ることが、ここが産地として生き残れることだし、産地の中でやっていくためにはルールは守らねばならない」現場の方の言葉である。